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夕暮れまで

2009年10月
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by David_lam | 2009-11-29 20:49 |

蚕都残像・その2

いち民間企業が所有するに過ぎぬ繭倉など蚕都の面影を残す古い建物は、道路拡張によって取り壊されてしまうのか?
いいえ、ちゃんと曳家(数メートル引っ込める)され、同時に改修もされました。


「繭倉」曳家/改修前(2008年2月撮影)

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曳家/改修後(2009年9月撮影)

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この繭倉は1908年頃竣工の建物らしいです。明治41年ですね。
日本ではブラジルへの移民が始まり、アメリカではT型フォードが発売された年だそうです。


曳家/改修前
 
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曳家/改修後

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まー、正直ちょっとキレイになり過ぎちゃった感はありますが、失くなってしまうよりずっといい。

この曳家による建物の保全の際、笠原工業株式会社の社長さんは「壊すのは簡単だけどさ、遺してみたいかな」と仰ったそうです。
飄々とした言葉ですが、昨今の経済情勢の中、具体的な利益を生まない事業を裁可するのはとても勇気の要ることだと思います。
その決断に敬意を表します。
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by David_lam | 2009-11-21 11:24 |

蚕都残像・その1

2008年2月撮影
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Zeiss Ikon + Color-Skopar 28mm F3.5


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M3 + Super Angulon 21mm F3.4


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Zeiss Ikon + Color-Skopar 28mm F3.5


長野県上田市は幕末から昭和に掛けて蚕糸業で発展しました。

往時を偲ばせる建築物は市内各所にまだ見受けられますが、老朽化や区画整備で取り壊されてゆく建物も少なくありません。

現在は電子機器や各種成形品などを扱う笠原工業株式会社は、明治期「常田館製糸場」として蚕都・上田の繁栄を担っており
その敷地内には当時製糸工場や繭蔵として建てられた建築物が未だ多く残されています。

私は昨年冬に、それら蚕都の象徴的建物をフィルムに収めてみました。


しかしながら、それから程無くして、その笠原工業に面する道路の拡張工事が始まり…

(「その2」に続きます)



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by David_lam | 2009-11-15 08:52 |

奇跡の人

鈴木杏が好きです。

彼女がサリヴァン先生役で主演に臨んだ舞台『奇跡の人』を観てきました。(Bunkamuraシアターコクーン・10月31日の昼公演)

日本ではアニー・サリヴァン役を大竹しのぶさんが主演した公演が計6回行われていますが
そのうちの2003年の舞台で鈴木杏はヘレン・ケラー役で共演しています。
そして今度はその鈴木杏がサリヴァン役を演じることとなったわけです。


今回お芝居を観たりパンフを読んだりして知った事実。
・サリヴァン先生は自分も全盲だった(手術で弱視レベルに)。
・サリヴァン先生は子供の頃弟とともに環境劣悪な貧救院で育った(弟はすぐに死んでしまった)。
・サリヴァン先生は盲学校に行き、そこを卒業してすぐの就職先がケラー家だっただけで
 決してヘレンの教育に自信を持ってケラー家に乗り込んだのではなかった。
・しかしサリヴァン先生はヘレンを後々ハーバード大学女子学部に入学させるまでにする。

つまり「奇跡の人」、英語でThe Miracle Workerとは、Annie Sullivanのことなんですね。


舞台では、鈴木杏の芝居が、もう圧倒的です。
あれこそ身体を張った芝居。
全三幕のうち一幕中盤から彼女は出っ放しで、かつヘレンとの「格闘」には相当体力を使います。
ヘレンの両親との「格闘」に費やす台詞の量も膨大ですし。
今回さいわいにも私は最前列で観劇することが出来、彼女の「目の芝居」までじっくり堪能いたしました。

上述したように、サリヴァン先生は全盲から手術によって視力を回復したのですが
眩しさには弱いようで、「僅かな光にも目が痛む」とお芝居の中で言っており
だから先生は目を守るためにサングラスを掛けています。

しかし彼女はときどきサングラスを外します。
それは思うように行かないヘレンの扱いに困ったときであり、
また貧救院で死に分かれた弟のことを自責の念とともに思い出すときである。
サングラスを外した彼女はいわば「弱いサリヴァン」であり、まるで光を恐れるかのように目を瞬かせます。

逆にサリヴァンを「北部から来た無礼な女=ヘレンへの虐待者」と認識しているヘレンの父親と対峙するようなときは
先生はサングラスを掛け直し、意識的に「強いサリヴァン」を演出します。


サリヴァン先生はヘレンに何を教えたかったのか。
それは健常者には普通に存在している世界=外界。
外界なくして、自己は無い。
だから、サリヴァン先生はヘレンに、まず自己を待つ人間として自分自身を認識させようとしたのですね。
ヘレンに残された最後の認識の方法としての「触覚」を使って。


今回の舞台のパンフレットの中に、13才のときに失明された廣瀬浩二郎さんという方の文章がありますが、その方は
「今の世の中は視覚重視の社会であり、20世紀から今世紀に掛けてそれはより顕著になっているが、本来人間には
 五感またはそれ以上の知覚領域が存し、前近代においてはもっとその五感力が生き生きと発揮されていたのではないか?」
という意味のことを書かれており、そしてヘレン・ケラーは
「触覚の可能性を切り拓いた人物、視覚にウエイトが置かれていく時代の中で『それだけでいいの?』
 という問いかけをした人物として再評価することも、意義があるのではないかと思う」
とも述べています。


ヴィジュアル中心社会の中で文字通りの「ふれあい」も大切にしてゆこうというメッセージも感じ取れた
鈴木杏の素晴らしい舞台でありました。


(東京公演は今日が最後ですので、興味を持たれた方はすぐにBunkamuraへ!)


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写真は八ッ場ダム水没予定地区で撮りました。
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by David_lam | 2009-11-08 09:32 | 観・聴

Harvest-Festival

Zeiss Ikon + Summilux-M 35mm F1.4

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科野大宮社にて・2008年撮影


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by David_lam | 2009-11-05 22:42 |